埼玉県川口市の歯科医院(新井宿駅)|インプラント・予防歯科・小児矯正(床矯正)
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高橋歯科医院だより

2015

11/06

定期歯科健診・歯科ドックを受けましょう!

歯周病と全身疾患の関係

重い病気を予防するためにも、歯周病を治しましょう。
歯周病は歯を失う大きな原因。
歯は、食べ物がはじめて出会う「消化器」であるだけに、歯周病で歯を失うと、からだ全体に大きな影響が及びます。さらに、歯周病が全身のさまざまな病気に関わっていることがわかってきています。
歯周病が悪化して歯周病菌が血液中に流れ込むと、血管の内膜に動脈硬化を引き起こして脳卒中や心身症、また誤嚥性肺炎や糖尿病を引き起こす原因の一つになっていると、最近の研究で明らかになってきました。
歯周病という病気は、痛みをともなわずに進行するため、歯医者さんに受診する時期が遅れる傾向があります。そのために、定期的な歯科検診(3ヶ月~半年に1回)や歯科ドックを受けて、あなたの健康を守りましょう。

歯周病

歯周病菌が身体に及ぼすリスク!

●狭心症・心筋梗塞

〜歯周病菌が心臓病のリスクを高める〜
歯周病が悪化して、歯周病菌が血液中に流れ込み心臓の内膜に付着すると、心内膜炎という心臓病を引きおこすことがあります。
さらに、歯周病が動脈硬化をおこしている血管に付着すると、狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクを高めることもわかってきました。

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●糖尿病
〜歯周病菌が糖尿病を悪化させる〜
糖尿病の人は、免疫力が低下して、歯ぐきの炎症がおこりやすくなるため、糖尿病が歯周病を悪化させるといわれています。
さらに、歯周病がひどくなると、炎症によって出てくる物質 TNF-αが、インスリンの血糖値をコントロールする働きを妨げて、糖尿病の状態を悪くするといわれています。

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●認知症(動脈硬化)
〜歯周病対策で認知症の予防〜
CT画像検査での調査で、残っている歯が少ない人ほど脳の萎縮(アルツハイマー型認知症)が進んでいたという報告があります。
また、歯周病菌が動脈硬化を促進するので、歯周病を防いで動脈硬化のリスクを減らすことが、脳血管性の認知症の危険性を減らすことになります。

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肺炎
〜肺炎をおこす歯周病菌〜
高齢者・寝たきりの人や、脳卒中の後遺症などで飲み込む力が衰えている人に「誤嚥性肺炎」が多く発生しています。誤嚥性肺炎をおこした人から、歯周病菌が多く見つかるため、歯周病菌が誤嚥性肺炎の重大な原因の一つと考えられています。

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●低体重児・骨粗鬆症
〜歯周病菌が妊娠・出産時にも悪影響〜
妊婦さんが歯周病になると、おなかの赤ちゃんが、小さく生まれたり、早産となるリスクが高まることが知られています。これは、歯周病の炎症で出てくるプロスタグランジン(PGE2:子宮の収縮などに関わる生理活性物質)などの物質が、胎盤に影響するためであると考えられています。
骨粗しょう症の人が歯周病になると、歯槽骨(歯を支える骨)が急速にやせてしまいます。また、歯周病で歯を失うと、噛む力が衰えて食事によって得られるカルシウムも不足することになり、さらに骨を弱くしてしまうという悪循環を招いてしまいます。